FX自動売買「トラッキングトレード」は損切り続きで大損する!?
こんにちは、FX自動売買レビュアーのShoです。
今回はリピート型FX自動売買ツールの「トラッキングトレード」について調査していきます。
FX自動売買ツールは国内大手から海外証券会社を使ったものまで多くありますが、その中でもよく名前が挙がるツールの一つがFXブロードネットの提供する「トラッキングトレード」です。
以前自動売買ツール「iサイクル2」を調査しましたが、仕組み的にはほぼ同じものになっています。
iサイクル2よりも良いという評判がある一方、「大損した」「損切りに損切りを重ねる羽目になった」との評判もあり、使用を検討する際の注意も多くありましたので、今回はそこも含めて調査・解説していきたいと思います。
先出し!トラッキングトレードのおすすめ度
信頼性: | (5.0 / 5) |
利益見込み: | (2.5 / 5) |
総合評価: | (3.0 / 5) |
目次
FX自動売買ツール「トラッキングトレード」とは
運用会社 | FXブロードネット |
通貨ペア数 | 24ペア |
最低取引通貨単位 | 1,000通貨 |
自動売買ツールタイプ | リピート型 |
売買手数料 | 20円/1,000通貨あたり |
強制決済 | あり |
損切り設定 | 必須 |
FXブロードネットの提供する自動売買ツール
FX自動売買ツール「トラッキングトレード」はFXブロードネットが運営するサービスです。
FXブロードネットは非上場企業ではありますが、1993年に設立された歴史ある会社で長年外国為替に関する事業を行ってきました。
会社自体の信用性は高いと言えるでしょう。
ただ、特筆した機能性・安定性があるわけではないので、没個性的な運用会社ではあり、トラッキングトレードを使用する場合以外でFXブロードネットを使用するメリットはあまり感じられません。
リピート型の自動売買ツール
トラッキングトレードはいわゆるリピート型のFX自動売買ツールで、イフダン注文を繰り返すものです。
基本的に他のイフダン注文系のシステムと同様にレンジ相場で力を発揮します。
設定したレンジ内での売買を細かく繰り返し、少額ずつ利益を積み重ねていきます。
イフダンを繰り返すタイプの自動売買ツールは数多くありますが、中でも外為オンラインの提供する「iサイクル2」と非常によく似ており、ランキング設定・任意設定・ワンタッチ設定の3種類の設定方法があります。
取引の際に相場を追従してポジションを持つシステムでトレンド相場にも対応していることを強みとしていますが、相場追従にはデメリットもありますので気をつけて使用しなければなりません。
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イフダン注文(IFD注文)とは
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イフダンは「if done」の略で、新規注文と決済注文をセットで行う注文方式です。
例えば、1ドル100円の時に買い、110円の時に売る、といった注文を同時に出すことができます。
ランキング設定
その時に他のユーザーがより利益を出している設定方法がランキング化されており、その中から選択して売買方法を決めるものです。
FXのことについて少し勉強を重ねた初級者の方におすすめ方式です。
任意設定
任意設定では、以下の項目を設定して取引をスタートさせます。
- 取引を行いたい通貨ペア
- ポジション方向
- 想定変動相場
- 対象資産
- ロット数
設定内容、自由度で考えると中級者におすすめです。
上級者の方はもう少し詳細に設定したい部分が出てくるでしょう。
ワンタッチ設定
トラッキングトレードは独自に「トラッキングトレード ガチンコバトル!」というものを行っています。
4人のトレーダーが運用資金300万円で3ヶ月間の利益を競うというもので、その設定の根拠などの情報を配信しながら開催されるイベントのようなものです。
トラッキングトレードの利用者はこの4人の設定の中から取引を選択することも可能で、これがワンタッチ決済と呼ばれています。
ランキング設定は初級者向けのものですが、なぜその設定なのか・その根拠に基づいたトレードをした結果どうなるかも可視化されているので、こちらはまだ勉強を始めたての初心者の方にわかりやすい設定かつ勉強になる方法でしょう。
FX自動売買にかかる取引コストは?
FX自動売買では、取引時にかかってくるコストについてきちんと把握しておく必要性があります。
裁量トレードの場合は取引を行っている通貨のスプレッドを気にしていれば良いですが、自動売買の場合は「売買(取引)手数料」というものがかかってくることがあるからです。
始めの表にも記載しましたが、トラッキングトレードでは1,000通貨あたり片道20円/往復40円の手数料がかかります。
取引手数料自体はiサイクル2と同様の価格帯ですね。こちらも高いです。
主要通貨ペアのスプレッドは狭いようですが、マイナーなものは広いので使用通貨によってコストが大きく変わります。
スプレッドについてはiサイクル2よりは確実に狭いものの、変動幅が大きいという口コミもあります。
「トラッキングトレード」の自動売買実績
公式の発表では利益実績85.2%であると記載されていますが、トレードを停止した時の確定損益は含まれないとされています。
含み損が大きくなりすぎて、トレードを停止したという口コミ・評判も聞かれるので、実際はもう少し下がるでしょう。
また、裁量トレードの7倍の利益が出ると謳っていますが、1ヶ月間で裁量トレードを一度だけした場合と同期間ツールを動かし続けた場合で比較しています。
流石に1ヶ月間かけて1度しかトレードしない人は殆どいないと思いますので、あまり参考になりませんでした。
「トラッキングトレード」の口コミ・評判
良い口コミ・評判
円を基軸としたペアのスプレッドが狭いので、それ中心のトレーダーにとっては嬉しいと思います。
https://fx.kakaku.com/fx/report/1101/?fx_page=2#tab
損切りや、反対方向にチャートが変わったときに自動売買の停止を正しく行える人は利益をあげている人が多いです。
自動売買ツールは使いよう、自動売買ツールでも放置してはいけない、というスタンスを持って使用できる人には良いかと思います。
また、デモトレード、特にパソコン版のトレード画面は見やすいといった評判もあります。
スマートフォン画面になると見ることのできる機能が減るようなので、PCで取引を確認できる人に向いているでしょう。
悪い口コミ・評判
クリック後有利な方向へレートが動いた場合でも、1秒後にクリック時のレートで約定することも多いです。
平均的な潜在スプレッドは1以上あるかもしれません。
https://fx.kakaku.com/fx/report/1101/?fx_page=2#tab
トラッキングトレードは初期の設定が簡単ですぐに、始められる。
ただ、初期の設定で損切りの逆指値が設定されてしまい、それがどこにあるかを把握してないと、ドンドン自動で損切りしてしまい、何がなんだかわからなかった。
簡単にトラッキングトレードを始められるのがウリだとは思うがもう少し細かい設定が出来れば良かったと思う。
https://fx.kakaku.com/fx/report/1101/?fx_page=2#tab
可読性のため、一部改行や絵文字などの編集をしています
スプレッドについても、マイナースプレッドはかなり広く設定してあり、他社と比べてしまうと使えないといった声が聞かれました。
また、損切りの設定で失敗している人も時折見られます。多くの方がFX初心者の方だったので、もう少し設定周りが解消されると良いでしょう。
上級者トレーダーには設定できる項目の自由度がかなり低く感じられるようだったので、上級者には間違いなく向きません。
「トラッキングトレード」のメリット
使用できる通貨ペア数が多い
他社のFX自動売買ツールと比較しても、取引可能な通貨ペア数が24通貨とかなり豊富な点が魅力です。
取引したい通貨ペアが見つからないということが殆どないでしょう。
円関連のスプレッドが比較的狭い
トラッキングトレードの運営会社FXブロードネットは、円との通貨ペアのスプレッドは他社と比較しても狭く設定しており、何度も取引を繰り返していく時の利点となるでしょう。
特に初心者・初級者の方は馴染み深い通貨ペアから始めることが多いですので、主要通貨ペアのコストが安いのは大変ありがたいです。
デモトレードが行える
デモトレードの行えない証券会社もある中で、トラッキングトレードではしっかりと練習ができるのも魅力です。
自動売買ツールを走らせるときに、最初から完全にその設定を信じ切るのは難しいことです。
デモトレードがなければ高いコストを覚悟して少額取引で確認したり、ある程度のリスクを負って入金をする精神力が必要になりますが、事前にデモで確認できるのであればそういった負担も考える必要がありません。
「トラッキングトレード」のデメリット
相場把握して使用する設定を選べる知識・判断力は必要
今回口コミや評判で初心者・初級者の肩からよく発せられた声で多いのが「ランキング方式に従ったがダメだった」というものです。
まだFXについての知識も自動売買についての知識も乏しいから、とりあえずランキングで勝てているものを選んで稼働させよう。
……というのは間違いではありませんが、ただ選んで動かし続けているだけでは勝てません。
トラッキングトレードは自動で停止したりしないので、自分の選んだ設定が不利になっていると思った時に停止できるだけの裁量は必要になります。
不利なトレンド相場まで追従してしまう
トラッキングトレードは「逆指値注文」が自動で入る設定になっています。
そのため、しっかりと損切りをしていける……と思いきや、それがトレンド相場であり、相場が不利な方向に動き続けた場合、何度も損切りを繰り返してしまいマイナスが重なり続けていくというデメリットがあります。
これは相場を自動で追従するリピート型自動売買ツールの特徴でもあり、トレンド相場であることを見抜いて停止できるようでないとこのタイプのリピート型を使いこなすのは難しいでしょう。
マイナー通貨ペアのスプレッドが広い
円を中心とした主要通貨のスプレッドに対して、マイナー通貨のスプレッドはかなり広いです。
追加で売買手数料もかかりますので、マイナー通貨での取引を考えている人は、違う証券会社・自動売買ツールを使用した方が良いでしょう。
推奨証拠金が高い
トラッキングトレードは1,000通貨からの取引が可能ですが、推奨証拠金が30万円とされています。
実際にトレードで勝ちを重ねて行っている人たちは、30万円と言わず、100万〜500万円は証拠金を入金してトレードを始めている人が多いです。
初めてFX自動売買を始めようとしている人にとっては、かなり高い金額といえます。
また、長期でポジションを持ち続けることも多いリピート型の特徴として、必ず含み損を抱えます。
その額が膨らむこともありますので、資金力は必須と言えるでしょう。
【まとめ】まとまった資金で主要通貨の取引をする人にはおすすめ
ここまでの口コミ・評判やメリット・デメリットを総合して考えると、かなりまとまった資金力があり、かつ主要通貨で取引をしようと考えている人におすすめできるFX自動売買ツールと言えるでしょう。
ただし、このツール自体の使い勝手は初〜中級者向きですので、その段階で1つの自動売買ツールにそれなりの資金を投入できる人は限られてくると考えます。
対象としている利用者層と、必要な資金力の乖離が起きている状態です。
また、資金力がない人はそもそも負ける額も少額ですので大損はしませんが、資金だけ投入して裁量要素を全く入れなければ大きく負ける可能性も高いです。
同様のツールであるiサイクル2と検討しているのであれば、スプレッドの問題などから間違いなくこちらをおすすめしますが、リピート型の中でもこの設定方式に拘っているわけではないのであれば、他のツールを使用した方が良いと思います。
単にリピート型であれば、トライオートFXなどの方が使用感・利益的にも良いでしょう。