GemTrade(ゲムトレード)は危険?FX自動売買使い放題だが質が悪い?
FX自動売買レビュアーのShoです。みなさんは「ゲムトレード」ってご存知ですか?
300種類以上の無料自動売買ツールが使用できるこのサービスについて、今回は調査していきます。
GemTrade(ゲムトレード)、もしくはGEMFOREX(ゲムフォレックス)という名前を聞いたことがあるでしょうか。
FX自動売買ツールを何種類も、無料で使い放題できるサービスで、自社内の開発ではなく自動売買ツールを作成できるサプライヤーに依頼してツール作っています。
それぞれのツールが様々な特徴を秘めており、一口で解説するのは難しいサービスになっていますので、初めて知ってこの記事に辿り着いた方にも分かりやすく今回も調査・解説していきます。
いろんなツールが使い放題!というと聞こえは良いですが、怪しい噂やデメリットも多いようなので、記事の内容が判断材料の一つになりますと嬉しいです。
先出し!ゲムトレードのおすすめ度
信頼性: | (3.0 / 5) |
利益見込み: | (2.0 / 5) |
総合評価: | (2.0 / 5) |
目次
FX自動売買ツール「GemTrade(ゲムトレード)」とは
運営会社 | GEMFOREX |
MT4 | 必須 |
通貨ペア数 | 33種類(CFD12種類) |
最低入金額 | 5万円 |
自動売買ツール数 | 300種類以上 |
レバレッジ | 1,000倍(証拠金によりレバレッジ制限あり) |
運営会社はGEMFOREX
ゲムトレードの運営会社はGEMFOREXという海外FX業者です。
かなりの高レバレッジを打ち出しており、最大1,000倍で取引することができます。
スキャルピングは禁止していませんが、推奨しておらず、一定数以上のスキャルピングをする場合は事前申請が必要となります。
海外のFX業者というと、NDD方式を想像する方も多いはず。
それを魅力に感じて海外業者を使用している方達には残念なお知らせですが、国内の多数のFX業者と同様DD方式を採用しています。
DD方式は約定拒否の可能性が高くなったり、ディーラーの裁量次第でスリッページなどが行われる可能性があるので、信用のある海外口座以外ではなるべく使用したくない方式ではあります。
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NDD方式とは
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Non dealing deskの略でインターバンクに直接つなぐ取引のこと。
利用者の注文との間に誰も介さずに、直接インターバンクと取引を行います。
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DD方式とは
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Dealing deskの略で相対取引のこと。
注文などをインターバンクに直接繋がず、FX業者のディーラーが仲介します。
300種類以上の豊富なFX自動売買ツール
1つの有料FX自動売買ツールを数万円で購入する人たちも多いはず。
冒頭でも簡単に記載しましたが、ゲムトレードでは自社ではなくサプライヤーが自動売買ツールを開発しており、それを使用した人の取引量に応じてサプライヤーに報酬が入る仕組みになっています。
なので、自動売買ツール自体を販売する必要がないため、全てのツールが無料で提供できるようです。
ミラートレードも可能で、プロのトレードをそのまま反映した取引もできます。
自動売買ツールの種類は300種類以上あり、多い時では500種類存在することも。
ただ、その中から本当に利益の出る自動売買ツールを探し出すのはなかなかに困難なことにも思えます。
自動売買の同時使用可能種類
基本的にゲムトレードは、口座残高によってグレードが決まる方式をとっており、残高があればあるほど同時に運用できる自動売買ツールの数も多くなります。
使い放題と銘打ってはいますが、実質月のダウンロード数などに限りがあるようです。
ゲムトレード グレード詳細
ブロンズ | アドバンス | プロフェッショナル | マスターズ | |
ドル口座残高 | $500〜$1,000未満 | $1,000〜$2,000未満 | $2,000〜3,000未満 | $3,000〜 |
円口座残高 | 5万円〜10万円未満 | 10万円〜20万円未満 | 20万円〜30万円未満 | 30万円〜 |
ダウンロード制限数 | 月に1つまで | 月に3つまで | 月に5つまで | 無制限 |
開設口座種類が複数ある
GEMFOREXでは口座の種類が4種類ありますが、その中でゲムトレードを利用できるのはオールインワン口座のみ。
ノースプレッド口座というスプレッドがかなり狭い口座がありますが、自動売買には使用できないようです。
また、ミラートレードを行う場合はミラートレード専用の口座があり、別途開設する必要があります。
オールインワン口座スペック
基本通過 | USD/JPY |
ロット数 | 0.01lot〜 |
初期預入金 | 5,000円 |
主要通貨スプレッド | 少し高め |
取引手数料 | 無料 |
保有可能ポジション | 〜30 |
運営業者「GEMFOREX」は危ない会社?
金融庁から警告を受けている
日本では最大25倍までのレバレッジしか許可されていないため、日本の金融ライセンスをとっておらず金融庁から警告を受けています。
ですが、GEMFOREXのあるニュージーランドではライセンスをとっているので安心……と思いきや、自国での政府管轄のライセンスではないので、ニュージーランド国内での使用を許可されていません。
取得しているFSPライセンスは審査や書類提出不要、誰でも登録できてしまうこともあり、信頼できるライセンスとは言えません。
会社の住所がある本国で取引が禁止されている業者というのは一歩踏み出す障害になります。
大規模なシステム障害を起こしている
ゲムトレードの運営会社GEMFOREXはサーバーダウンなどの大規模なシステム障害を起こしています。
一瞬のやり取りが命運を分けることもあるFXで、システム障害が起きることはもちろん好ましくありません。
また、システムの維持や修繕にお金をかけられない会社というのは、それだけ資金力に余力がない・もしくはユーザーを大切にしていない会社ということでもあります。
この点は信頼性が大きく欠ける要素といって良いでしょう。
"倒産する"という噂は嘘
調査をしていくと、「GEMFOREXは倒産するのでは」といった噂も出回っていました。
しかしこれは、出自の怪しい海外FX業者はいつ倒産して資産を持ち逃げしてもおかしくない、という理由から広まったもののようで、現在倒産の動きが出ているわけではないようです。
「ライセンスをとったことで信用性が回復したからその心配はない」という記述も散見しましたが、前項で説明した通り、完全に信頼できるライセンスなわけではないことを頭に入れた上で判断しましょう。
危険と言い切れるほどの要因はありませんが、使い勝手や信頼性には難ありのようです。
GemTrade(ゲムトレード)の口コミ・評判
良い口コミ・評判
定期的にあるボーナスや、出金周りについて好評なようでした。
出金条件が厳しい海外FX業者などもありますので、きちんと出金をし続けている実績があるのは良いことです。
悪い口コミ・評判
ざっくりいうとGEMFOREX[ゲムフォレックス]のEAは「利益が出ないものが多い」です。
「ゲムトレード無料EAパフォーマンス」も一時的なものが多く、基本的にはあてにしない方がいいでしょう。
https://nomadtrader.net/gemtrade-review/
サーバーが落ちるような大規模システム障害はもちろんのこと、トレーダーによる作為的な操作も見受けられるようです。
いわゆる「ストップ狩り」と呼ばれるもので、DD方式のデメリットの一つとなります。
通常はDD方式のデメリットは狭いスプレッドによって解決されることが多いですが、GemTradeで使えるオールインワン口座のスプレッドは決して狭くありません。
また、自動売買ツールの評判は総じて低く、損しないツールを選ぶのが大変だという声も聞かれました。
GemTrade(ゲムトレード)のメリット
口コミ・評判や特徴をまとめてメリット・デメリットを整理してみます。
出金が早い
ゲムトレードというよりは、ゲムトレードを提供するGEMFOREXの出金対応が早いことに定評があるようです。
良い評判のほとんどにはその記載があり、出金の申請から実際に出金されるまでの間隔がかなり短いようでした。
出金できない、出金タイミングがなかなかこちらで決めきれないような海外FX業者が多い中で、高く評価できるポイントでしょう。
ゼロカット採用で追証の心配がない
世界的な有事の際に、大きく負けてしまい、追加証拠金を出すことになった……つまり、元に預け入れていた証拠金に追加で支払い・借金が生じることがありますよね。
GEMFOREXではゼロカットを採用しており、万が一のことがあっても預け入れた証拠金以上にマイナスになることはありません。
大きく借金を抱える心配がないのは安心できます。
サポートが日本語対応
海外FX業者を使うときにネックになることがあるのが、問い合わせへの対応です。
ゲムトレードを扱うGEMFOREXはサポートが日本語対応しているので、何か困ったことがあったときに初めに言語の壁を乗り越える必要がありません。
また、問い合わせ内容に対してもある程度きちんとした回答が得られるようでした。
GemTrade(ゲムトレード)のデメリット
スプレッドが大きく広がることがある
スプレッドは週明けなどに大きく広がることがあります。
悪い口コミ・評判にも掲載しましたが、ゲムトレードも例にもれません。
むしろ、ゲムトレードは他の海外FX業者と比べてもスプレッドが大きく開きやすいようでした。
スプレッドが狭いことを謳い文句にしているノースプレッド口座は自動売買では利用できませんので、使用するのであれば不透明なDD方式である上にスプレッドが広いというデメリットを受け入れなくてはいけません。
無条件の使い放題ではない
証拠金によってグレードが存在するという記載(詳細)をしましたが、一番低い5万円〜10万円未満のグレードだと月にダウンロードできる自動売買ツールの数は1つのみ。
使い放題という名目ではありますが、それを実現するには30万円以上の証拠金を預け入れなくてはなりません。
30万円未満の証拠金にするのであれば、正直好きな海外FX業者を選んでMT4を入れた上、自分で自動売買ツールを選んで回していた方が良いでしょう。
信頼性に問題がある
前述したように、ゲムトレードはサーバーやシステムが弱いです。
約定拒否が起こったり、スリッページしたりもします。
その上、取得しているライセンスも国が設けているようなものではなく、簡単に登録できるものです。
比較的長く愛用されてきた海外FX業者ではありますが、実は海外の口コミ・評判がほとんど存在しないため、日本国内での実績ばかり存在するのが現状です。
日本人は金融に関する教育を殆ど施されないため、金融リテラシーの低い民族と言われています。
できれば海外FX業者を利用する際には、リテラシーの高い人たちからの高評価も欲しいですが、今のところそれを望むのは難しいでしょう。
自動売買ツールは数があるが、質はよくない
おそらくこのゲムトレードを使い始めたいと思った人に一番魅力的に見えたであろう「自動売買ツール300種類以上」ですが、実際に使えるツールはごく僅かのようです。
選ぶ基準はどれが利益が出るかではなく「どれが損をしないか」になることが多いようで、自分に合った自動売買ツールを探しで利益も上げられる!と単純にはいかないでしょう。
ナンピンやマーチンを利用したツールも多く、初心者の方は大損しないを目的に選ばなければなりません。
【まとめ】低クオリティの使い放題よりも、自分で選ぼう
低クオリティのツールが何百あったところで、高クオリティのツール1つには勝てません。
実際に、このゲムトレードでは利益が出る自動売買ツールに出会うのにはかなり時間がかかるでしょう。
しかも、30万円未満の証拠金であれば、利点である使い放題で次から次に試すということも無理です。
どうせMT4を導入して、海外のFX口座を作成するのであれば、もっとクオリティの高い無料自動売買ツールを探してきてトレードを行った方が何倍も良いと思います。
あえておすすめするのであれば、自動売買ではなく裁量トレードでノースプレッド口座を開設することでしょうか。
どちらにしろ自動売買ではなくなってしまい本来の目的から外れます。
選択肢の広い海外FX業者で自動売買をすることを決めるのであれば、ゲムトレードでなくて良いでしょう。