FX運用方法「MAM・PAMM」とは何?メリット・デメリットや違いは?

Sho

こんにちは!FX自動売買レビュアーのShoです。
今回はツールの批評ではなく、「MAM・PAMM」というシステムの説明をしていきます。

FXには色々なトレード方法があります。

一般的ではありますが、FXに対する多彩な知識がないとなかなか安定した利益を生むことができない「裁量トレード」
システムが自動的に売り・買いを行う「自動売買(EA)」
そして、最近よく話題に上がるトレーダーと同じ取引を自分の口座でも行う「MAM・PAMM」

そのうちの「MAM」と「PAMM」について今回は解説していきます。

FX自動売買の一種「MAM・PAMM」とは

FXの取引方法の一つであるMAM・PAMMが日本で普及し始めたのは、ごく最近のことです。

そのため、MAMやPAMMは全てが詐欺であるという情報を流す人や、その逆に知られていないことをいいことにツールを過大評価した甘言を並べ詐欺ツールに誘導する人まで、様々な情報が錯綜しています。

MAM・PAMMとはそもそもどういった仕組みで行われる取引のことなのか、適切に知ることである程度の自己判断ができるようになりましょう。

MAMは「Multi Account Manager」の略称

MAMは「Multi Account Manager(マルチアカウントマネージャー)」の略称です。

海外の証券会社で行われるマネードアカウントと呼ばれるFX運用方法の一つであり、プロのトレーダーが行う取引を自分の口座にも反映させる取引手法のことを言います。

自らの知識で取引を行うのではなく、全てプロのトレーダーが判断を行います。

その代わりに、利益から15~30%程度の手数料を引かれることになります。

PAMMは「Percentage Allocation Management Module」の略称

PAMMは「Percentage Allocation Management Module(割合分割管理モジュール)」の略称です。

MAMと同様にプロトレーダーが代わって取引を行なってくれるものですが、違いはPAMMでは取引手法を公開したくないプロトレーダーが行う方式という点です。
取引は個人口座ではなくマスター口座で行い、利益の分配が各利用者の口座に行われます。

MAMでは取引履歴が全て公開されているため、どういった場面でポジションをもったのか、どのくらいで利確させたのかなど色々な情報が公になりますが、PAMMはその履歴が見れないものになります。

MAMやPAMMを行うトレーダーは、自分で裁量トレードを重ねてきた専業トレーダーでありプロのトレーダーです。
長年培ってきた取引の手法を公開していい人もいますが、非公開にしたい人もいるためこういった差が出ています。

ソーシャルトレード(コピートレード)との違い

ソーシャルトレード(コピートレード)と、MAM・PAMMの仕組みは基本的には同じです、特定のトレーダーの取引と同じ取引を自分の口座にも反映させる手法です。

SNSを介して行われるようになったことからソーシャルトレードと呼ばれており、他のトレーダーの取引をコピーすることからコピートレードとも呼ばれています。

MAMやPAMMとの具体的な違いは以下の点です。

MAM・PAMMソーシャルトレード
手数料利益が出た時のみサブスクの場合と手数料の場合がある
最低証拠金20万円〜が多い少額からでも投資可能
公開範囲クローズドオープン
精度高いことが多いやや低いことが多い

ソーシャルトレードの詳しい情報を知りたい方はこちらの記事を参照ください。

コピートレード(ソーシャルトレード)とは?FXでは違法ではないが危険?

ソーシャルトレード・ミラートレードとも言われるFXの取引手法である「コピートレード」。 中には違法だと思っている人も多いこの手法は、もともとSNSによく似たプラット…

MAM・PAMMの3つのメリット

裁量トレードや自動売買システム・ツールを利用するときと比べたメリットがMAMやPAMMには存在します。

もちろんデメリットもあるのでどちらも考慮した上で使用するか考えるようにしましょう。

自動売買システムのみと比べて裁量知識がほぼいらない

裁量トレードはもちろんのこと、FXの自動売買ツールを利用する場合でもある程度のトレード知識は必要になります。

簡単なリピート式などでは少しの知識で運用することもできますが、ストラテジーの選択式や、値設定の自由度が高いツールになると知識だけではなく実際の取引経験がものをいうことも多いです。

もちろん、システムの稼働・停止なども自分で考えて動かなければなりませんが、その点MAM・PAMMではプロトレーダーが行なってくれるため取引に関する実践経験などがほとんど必要ありません。

トレードに時間を割かなくて良い

プロのトレーダーが全てを行ってくれるため知識が必要ないこと以外にも、代わりにトレーダーがいるメリットがあります。

完全に取引が手離れすることになるので時間に余裕ができるのです。

パソコンの前に張り付いてトレードを監視したり、稼働や停止のタイミングを考える必要もないので、忙しい人や一定の時間をFXに割けない人に向いているでしょう。

利益に対する手数料制であるため、利益が出なければ何も取られない

ソーシャルトレードでは、勝ちや負け、利益が出ているかどうかに関わらず利用料金が取られることがありますが、MAMやPAMMでは利益が出た時のみ手数料が引かれるため、負けたときに料金を取られません。

負けた時でも証券会社やトレーダーに渡す金額を考慮しなければいけないのは心労につながるので、利益を享受していればいいだけという形態は心理負荷が少なくてすみます。

また、プロトレーダーに運用してもらうにも関わらず7割程度の利益が残ることになります。
(スプレッドなどは除く)

MAM・PAMMの3つのデメリット

物事には良い側面と悪い側面があります。

MAM・PAMMを運用していくうえでもデメリットは存在しています。

プロが運用するというと、何となく全てを任せていいような気持ちになってしまう人も多いですが、落とし穴もあるので注意しましょう。

運用を自分のタイミングで止められない

裁量トレードでは自分のタイミングでポジションを持ち、自分のポジションで損切りや利確などの決済を行います。
FX自動売買ツールでも稼働タイミングや停止タイミングを自分で決めることができます。

しかし、MAMやPAMMは証拠金を預けているトレーダーのタイミングで取引が行われるため、自分の好きなタイミングで取引を中止することはできません。

そのためにMAM口座・PAMM口座に設けられているのが「ロックアップ期間」です。

取引元によっても変わりますが、取引開始から最低1ヶ月程度の期間は出金や取引の停止ができなくなります。

利益をすぐに引き出すことはできない

MAMやPAMMでは、トレーダーがポジションを持っている間は出金できません。

もし、取引中でも自由に出金できてしまった場合、証拠金が変わることもあり得ます。
証拠金が変われば損切り・ロスカットの位置も変わることになるので、プロトレーダーの取引の邪魔になります。

そのため、ポジションを持っていないタイミングや、運営側がポジションを持たないと決めている期間に出金することになるわけです。

今日必要だから、来週すぐに必要だからと出金することはできなくなりますので、運用して生まれた利益をすぐに引き出したい人や、余剰金で運用できない人は利用するのを避けた方が良いでしょう。

必ず勝てるわけではない

プロトレーダーの素晴らしい経歴を並べ立てられて「絶対に負けない」などと言われると、信じてしまうこともあるかもしれません。

しかし、認可を受けたFXトレーダーでも絶対に勝てるわけではありません。

もちろん負けることもありますし、同じ取引を反映させていても証拠金の金額などによりうまくいく口座といかない口座が出ることもあります。

投資である以上、必ず利益が生まれ続けるわけではないことを念頭に置くようにしましょう。

MAM・PAMMで気をつけるべきこと

メリット・デメリットの他にも、MAM・PAMMで資産運用を行うにあたって気をつけた方が良いことがあります。

良し悪し以前に全員が注意してみるべきことですので、参考にしてみてください。

ロックアップ期間と出金タイミングは必ず事前確認を

MAMやPAMMで多く見られるのが「出金トラブル」です。

他のMAM・PAMM口座の仕組みでは出金タイミングがこまめにあった、FX自動売買はいつでも出金することができた、などの経験から新しいMAM・PAMMをよく調べずに初めてしまう人がいます。

しかし、中にはロックアップ期間が長期間に及ぶものや、出金タイミングが3ヶ月、半年という仕組みも存在しています。

長すぎる出金タイミングの場合信頼性の高い人にトレーダーや運営元に預けるべきですが、すぐに出金できるという思い込みでよく知らないMAM・PAMMに証拠金を預けてしまいトラブルになる人も少なくありません。

それを防ぐためにも、MAM・PAMMを始める際にはロックアップ期間と出金タイミングを必ず調べるようにしましょう。

手数料以外に高額な料金がかかる場合は詐欺の可能性あり

MAM・PAMMでは、一般的に15〜30%の手数料の他に払うべきものはありません。
(証拠金、スプレッドなどは除く)

しかし、うまく運用できたらコンサル料として100万円収めてほしい、追加で運用するために証拠金とは別にお金が必要になったなどと銘打ち、手数料以外の料金を請求してくる運営がいます。

そういった場合は詐欺であることが多いです。

また、不透明さが残るシステムであるため、ポンジスキームに使われてしまうことなどもあります。

詐欺の可能性には十分注意しましょう。

MAM・PAMMの口コミ・評判

MAM・PAMMが悪なのか?

A.運営代表次第

https://twitter.com/dkasgjasdklgjsa/status/1480480370353393666?s=20

元々の仕組みはいいのに、悪用した詐欺会社に引っかかってMAM自体の評判を落としてる人も多いよな。

「絶対勝てる」とか「資産が1年で5000万増える」とかいってるあからさまにおかしいのくらい判別しようよ。

MAM・PAMMは悪用されやすいスキームでもあるため、慎重になっている人も多いようでした。

投資知識が少なくても始められるのはメリットですが、どのMAM・PAMMに資金を預けるかはしっかりと検討した上で運用を行うようにしましょう。

Sho

投資の業界は昔から詐欺も誇大広告も大変多いです。
運用資金を預けていいか見極めるだけの自衛は行いましょう。

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