FX自動売買「オートレール」は利益が出ない上級者向けツール!?
こんにちは、FX自動売買レビュアーのShoです。
今回はマネックス証券の自動売買ツール「オートレール」について調査していきます。
証券会社が有名で、口座開設人数も多い割に、利用者が少ないのがこのFX自動売買ツール「オートレール」。
初心者には難しいツールであるという評判ですが、リピート型のFX自動売買にも関わらず上級者しか使いこなせないのは何故なのでしょうか。
口コミや評判もあまり多くないこのツールが敬遠される理由と、その使い勝手を調査しました。
先出し!オートレールのおすすめ度
信頼性: | (5.0 / 5) |
利益見込み: | (2.0 / 5) |
総合評価: | (3.0 / 5) |
目次
FX自動売買ツール「オートレール」とは
証券会社 | マネックス証券 |
システム | トレール注文のリピート |
最低通貨単位 | 1,000通貨 |
通貨ペア数 | 16種類 |
取引手数料 | 無料(10,000通貨未満有料) |
スプレッド | やや広め |
FX自動売買ツール「オートレール」は、国内証券会社であるマネックス証券が提供する自動売買ツールです。
他のFX自動売買ツールのリピート型とは違って、順張りではなく逆張りの注文方式を採用しています。
利用している・勝っているという評判をSNS上で聞くことはあまりありませんが、大きなデメリットがあるという話も聞きません。
特徴と言えるのは順張りのトレード方法がメインで、それ以外にこだわりを持って使えるような要素を持ち合わせていないことが利用者の少なさにつながっています。
比較的使いやすいツールなのですが、操作を覚えるまでにハードルがあり、それがリピート型のツールを利用したい初心者層を取り込めない要因のようです。
運営会社はマネックス証券
オートレールを運営するマネックス証券は、マネックスグループに属する証券会社で、国内の大手証券会社です。
価格ドットコムのFX証券会社ランキングでも、ランクインしている(2021年11月現在)証券会社で、利用者も多く、信用のおける証券会社の1つになっています。
資本金や設立年数など考えても安定感があり、使いやすい証券会社と言えるでしょう。
ただし、ライブドア・ショックと言われている大暴落を引き起こした会社とも言われており、これを「マネックス・ショック」と呼ぶこともあります。
マネックス証券がライブドアの信用担保能力を評価ゼロとしたことで始まった暴落であるからです。
当時はかなり問題になった行為で、現在も引き続き同様のことを行う可能性がある運営母体だということは、金融パニックを起こしかねない企業の運営であるという面で懸念材料になります。
トレール注文のリピート型
リピートイフダンやトライオートFXをはじめとした、国内証券会社が展開している自動売買ツールの多くは逆張りがメインのリピート型です。
対して、オートレールは順張りのリピート型になっています。
裁量トレードでは王道である順張りですが、自動で売買を繰り返すとなるとポジションを多く持ってしまいがちで、裁量トレードの経験やトレンド相場への対応力がある人でないと使いこなすのが難しい自動売買手法です。
相場の8割を占めるレンジ相場内でコツコツと稼いでいく逆張りのリピート型に対して、残りの2割であるトレンド相場で稼ぐのがトレール注文のリピート型です。
しかし、正しいトレールを設定できなかった場合は全く稼げないどころか損失を出すことになります。
このトレールを正しく設定するといったことが初心者にはかなり難易度が高いです。
相場がこれから上がっていくのか下がっていくのかによって買い・売りの選択をし、購入する数量や新規注文の間隔まで設定しなくてはいけません。
半裁量型であり、完全な自動売買ではないと考えておくのが良いと思います。
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トレール注文とは
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「トレール(trail)」とは追いかけるという意味です。
ある一定の値幅で相場への逆指値注文を設定し(トレールと呼ぶ)、相場に追従した形で常に損切りの準備ができている注文方法を指します。
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相場が上昇しているときに買い、相場が下降しているときに売る、トレンドに乗った取引手法です。
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逆張りとは
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価格が基準よりも下落したときに買い、上昇しているときに売る、トレンドに反した取引手法です。
オートレールの取引コスト
オートレールは基本的に取引手数料が無料です。
ただ、10,000通貨未満の場合は1,000通貨あたり片道30円の取引手数料がかかります。
少額での取引で開始したい人には注意が必要でしょう。
スプレッドに関しては国内他社に比べ、ある程度狭く保っていますが、前述した少額で取引をする場合はトータルコストがかなり高くなります。
ある程度の資金力がある人には手数料無料かつ、スプレッドが狭いというのはメリットになりますので、自分がどの程度の取引を行えるか考えてから利用を開始することをおすすめします。
オートレールの口コミ・評判
オートレールは国内大手の証券会社にしては利用者数が少なめですが、大きな利用者の母数がある国内証券会社の中でというだけですので、口コミや評判は十分なほど得ることができます。
特にTwitterなどのSNSで利用してみての素直な評判が聞けるので、検索してみると良いでしょう。
ここではそのうちの良い面・悪い面どちらの方向性からも鑑みた口コミと評判をピックアップして掲載します。
良い口コミ・評判
利益をあげている報告や、うまくツールを利用している報告が確認できました。
そういった人たちに共通するのは、常時相場を監視することができるという点です。
もちろん、相場を監視した上でトレールを設定する技量も必要ですので、裁量トレードを行なっている人が自分の行う作業を簡易化したいと思った時に使用しています。
オートレールで成果を出すには自分の裁量トレードの力量に左右される部分が大きくなり、オートレールを利用したからといって利益が出るということにはつながりません。
ある程度確立されたロジックで、目を話していてもトレードを行ってくれるツールを求めるのであれば、別のFX自動売買を利用した方が良いです。
悪い口コミ・評判
少額投資時の取引手数料が高いという声や、初心者のうちに挑戦してしまったがゆえに失敗したという口コミ・評判が多く聞かれました。
全体的な口コミ数が少ないこともありますが、勝てている実績を公開している人はごく僅かで損失報告が多いです。
初心者向けという公式からのおすすめを読んで取引を開始してしまい損失を出している人も多そうです。
全くの初心者向けとはとても言い難く、利益をあげるには最低でも数年のFXの取引経験など、中級者程度の力量は必要ですので注意しましょう。
また、裁量取引であれば一つ一つのポジションに対して考えを巡らせるところ、自動化されることで勝手が変わりうまくいかないこともあるようです。
裁量の知識をどうしたら自動売買の状態でも活かせるか分かる段階になってから利用するのが良いでしょう。
オートレールのメリット
初心者には難しい、という旨を多々表記してきたため、デメリットばかりに感じてしまう人もいるかもしれませんが、オートレールにはきちんとメリットも存在しています。
ここに表記することをメリットと感じられる人であれば、利用しても良いでしょう。
国内他社とは違った自動売買を楽しめる
オートレールの説明の項目に記載しましたが、国内他社のリピート型注文とは仕組みの違うトレール注文の自動売買のため、逆張りの自動売買が性に合わなかった人などは利用してみる価値があるでしょう。
もともと順張りで裁量トレードを行なっている中級〜上級者の人が、心理的負担を減らすために導入するというのが王道の利用方法であり、おすすめできる使い方でもあります。
ある程度の裁量トレードの力量があり、10,000通貨以上で必ず取引を行えるのであれば、順張りの自動売買を手数料無料で行えるツールとして活躍するでしょう。
大きくかけるならコストが安い
コストで記載した通り、オートレールで少額での取引を行うには比較的高い取引手数料がかかります。
しかし、大きくかけ続けるのであれば、改正で狭くなったスプレッドを利用して低コストで取引を行うことができます。
取引手数料が無料で、かつ狭いスプレッドで利用できる国内証券会社は少なく、資金をある程度確保して始めることができるのであれば利用することにメリットを感じられるツールです。
オートレールのデメリット
オートレールは中・上級者向けのメリットが多いことから分かるように、初心者にはデメリットの多いツールです。
また、FX自動売買が初めてで、少額から取引を行いたい人にもデメリットがあります。
少額投資を行いづらい
初心者の方や、自動売買を初めて行う方・資金があまりない方など、まだ1つの自動売買ツールに大きな金額をかけることが難しい人には取引手数料が痛い出費となります。
米ドル円のスプレッドに合わせれば、2.0pipsだったものが手数料で8.0pipsまで上がります。
この上げ幅は致命的で、利益が出たとしても丸ごと手数料に持っていかれてしまう人も多いです。
手数料で利益が消えてしまったり、結果的にマイナスになってしまうようでは元も子もありませんので、10,000通貨未満で取引を行いたいと思う人は別のツールを利用した方が良いでしょう。
FX取引の経験と知識を要する
相場の流れの読みが当たっていたとしても、適切なトレールを設定していないと大損してしまうことがあるのがトレール注文のリピート型です。
設定項目自体は少なく、マネックス証券がいうように初心者向けで簡単に見えますが、ここで適切な設定ができないと全てが無に帰すことになります。
そしてこの「適切な設定」というのが、ある程度順張りで取引を繰り返してきた裁量トレード経験者でなければ難しいのです。
よって初心者には全くおすすめできませんし、上級者の補助ツールと認識するのが正しいでしょう。
レンジ相場で負けやすい
どちらにせよきちんとした設定を細かく見直すことは必要ですが、トレンド相場でこそ真価を発揮するのがオートレールの強み。
残りの大半を占めるレンジ相場では新規ポジションを取ってすぐに価格が下がってしまうことも多く、あまり勝てません。
大半の時間をしっかりと相場管理しておかなくてはいけないこともあり、片手間で行いたい人や完全な「自動売買」を期待している人には向かないでしょう。
もともと、FXの自動売買に向いているのは逆張りだと言われています。
初めて自動売買を行う人は、逆張りのツールから利用してみるのが賢明です。
【まとめ】相場を常に監視できる上級者におすすめ
順張りで戦う「オートレール」。
その相場にあったトレール幅が設定できる裁量トレード経験者で、資金をある程度注ぎ込める人が、自分の取引での損切りを心理的負荷なく行うのに向いている自動売買ツールだと考えます。
相場や値動きの読みが当たっていても大きく損してしまうこともあるツールですが、適切な設定ができる上級者であれば正しく使えるでしょう。
メンタルのコントロールはいくらトレードを繰り返していてもブレてしまうことがある非常に難しい部分ですので、その面を自動化したい順張りの裁量トレーダーにおすすめしたいです。